汚染 137

ふく  2009-05-30投稿
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貴方の身体が熱い
お酒のせいか
それとも私に対する想いなのか
重なる身体に貴方の鼓動が伝わる
心拍数の早さ
その時自分の左胸に手を置いてみた
いつもと何等変わらない鼓動
乱れもしない心拍数
慣れではない
貴方が好きな想いは強いはずなのに

貴方は夢の中にいて
私は現実を感じている
多分違い過ぎる感覚
目の前に見える物が違う

貴方の頭に手を伸ばし髪を乱してみる
愛おしさと憎しみを込める

人肌は温かい
肌と肌が何故こんなにも気持ちが良くて
何故こんなにも寂しくさせるのだろう
抱き合う体も重なる唇も
絡まる指も貴方となら悲しい

先に寝たのは貴方
聞こえる寝息
貴方の腕枕からそっと頭を外した
起こさない様に貴方の腕を下ろし布団を着せてあげる
『おやすみ』と呟いて貴方の右頬にキスをした

いつの間にか眠っていた
だけど何度も目は覚める
その度に貴方を見て
安心した様にまた眠る
何度それを繰り返しただろう
永遠に続くと知っていたなら朝まで眠れるのに

布団の中で貴方の手を握った
僅かに貴方がその手を握り締めた
天井を眺めながら涙が伝う
奪ってしまいたい
私に明るい光が射す様に苦しみから解放されてみたい
この涙に気付いて欲しい優しく拭って欲しい

『どんな未来を見せてくれる』
この口で貴方に聞いてみたい
この手で壊してもいいのなら
貴方の全てを切り裂いていいのなら



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