「あんなにたくさん
笑いあったじゃない…!」
「あんなにたくさん
喧嘩だってしたじゃない!」
彼女の声は段々と
荒だって嘆きに変わっていた
「どうして?
どうして私達…」
「俺たちは…愛し合って
いたのか?」
「…愛していたの
怖いぐらいに」
彼女のその目の奥に
光った恐ろしさにも
勝るものに
ゾッと背中に
走るものがあった
「ねぇ、愛してると言って」
段々と彼女に恐ろしさを
抱くようになった