15話『二人の行方…。』
今日は両家へご挨拶の日。
お天気に恵まれて私は気分も晴れ晴れとしていた。
今はアラタの車で神奈川県へ向かっている。
始めはアラタのご実家へ…。
アラタ『いずみ緊張してる?』
いずみ『するよー!初めてだもん。』
アラタ『かっわいーい。そんなに緊張しなくていいよ。
愉快なファミリーだから。』
そう言ってもらえると助かるかな。
そして実家へ到着…。
アラタのお父様とお母様は私の私情を知って驚いていた。
母『あの、うちの息子で大丈夫なんでしょうか?
財閥のご令嬢とお付き合いしていて、ましてや結婚を前提にだなんて…。』
アラタ『無理を承知で付き合ってるよ。反対されるのもわかってる。
それでも認めてもらえるまで俺は諦めない。』
いずみ『私もアラタさんと同じ気持ちです。
何としてもお父様を説得させます。』
アラタのお父様は固い口を開いた。
父『これは、一筋縄ではいかないぞ!
気持ちだけではどーする事も出来ないこともある。
家と家の問題なんだ。いずみさんは本当にアラタでいいんですか?
お家の事は考えての事ですか?』
いずみ『…………。』
私、お父様が今言ったひとことに戸惑った。それは…、
いずみ『後継ぎ、いわゆる婿養子ってことですよね?』
お父様は無言でうなづいた。
不覚にも私はアラタに後継ぎの話しをしていなかった。
結局…不安を残したまま今回は帰ることになってしまった。
お母様は、
母『私は応援するわ。だってこんなに可愛いくて気立てのいいお嫁さんなら文句なしよ。
何か私でお役に立てる事があったら遠慮なく言ってね。
いつもアラタを支えてくれてありがとう。』
と話していた。心から嬉しかった。
アラタ『いずみ、頑張ろうな。』
いずみ『うん。素敵な家族だね!』
続く…。