内容は、わたしの想像以上に残酷だった。お父さんの会社が上手くいかず、借金が出来て、金銭面でお母さん方の両親、つまり芽衣のおばあちゃん、おじいちゃんに迷惑を掛けないための手段だった。芽衣は泣いた。「誰にも言えなくって苦しかった」って泣いた。私も泣きそうになった。でも、「泣いちゃいけない」って思った。私は芽衣に支えられてきたんだから、私がココで泣いたら、2人一緒に崩れ落ちそうで怖かった。それにココで泣いたら、カッコ悪いとも思った。ないたら、私には『強さのカケラ』もないことを認めるみたいだったから。でも、泣かないのはやっぱり無理で、芽衣に気づかれないように泣いた。芽衣は、顔を上げることが出来ないくらい泣いてたから、きっと私の涙には気づかなかったと思う。そうであって欲しいと思った。