pain?

mia  2009-06-02投稿
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「あっ、チルビノってあれかな?」

フェンリは遠くに見える小さな集落を指差した。

「ああ…そうだな」

「なんだ、すぐ着くんじゃないか」

フェンリはうきうきした様子で私を見た。

「ばか。ここからが長いんだ。直線距離は短いが、これからこの森をぬけないといけないんだ」

私は崖下に広がる森を指差した。

「うへぇ…」

フェンリはうんざりした様子である。

「幸い迷うような道ではないし、害獣もいない。急ぐぞ。でないと森で野宿だ」

私はきびきびとフェンリの先を歩き出した。

「待ってよ、アッシェン」

フェンリは私を走って追いかけた。

「ん?」

「どうしたの、アッシェン」

フェンリは私の顔をのぞきこんだ。

「いや…今森に人影があったような…」

「え−?いーじゃん、さっさと行こうよ。日が暮れちゃう」

フェンリは私の手を引っ張った。

「そう…だな」

私はフェンリに引っ張られる形で森へと坂道をくだり始めた。



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