──「運命」とは、はかない物であり、決して美しい物ではない。
宮石くんの事を「優也」と呼ぶ頃には、彼には彼女が出来ていた。
「優也!彼女って、あの神崎さん!?」
「おう…ってか、なんで知ってんの!?」
「みんな噂してるよー」
「まじで?」
「まじ!教室行ったら、記者会見じゃん?」
「やべー笑」
…私、ちゃんと喜べてる?笑えてる?
不自然じゃないかな?
…苦しいよ?本当は。
好きすぎて、好きすぎて、壊れそうだよ。
ヤバイのはこっち。
上手くいく恋愛なんてありえない。
「運命」なんてないんだ。
……きっと。