Boyz Love ? 貴方の音

戒音  2009-06-03投稿
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金色の獅子は、ゆっくりと歩み寄って来た。
穏やかな風に乗って金の縦髪を揺らす姿は、神々しい。
「君がディアス」
近寄った金獅子の縦髪を撫でると、金獅子は気持ち良さそうに目を細めた。

「目を覚ましたようだな燕妃」
「燕妃?」
自分の名前が思い出せ無かった。
向こうで俺は・・。
「お前の名は燕妃。変わることは無い。その魂に刻まれている記憶だ」
「燕妃」
不思議と馴染む名前だった。
「身体は馴染んだか?」
「多分」
そう言って寝台をおりたが、足は予想よりも力が入らない。
倒れると思って床に手をついた瞬間だった。
エメラルド色の長い髪が、顔に掛かった。
ふと、鏡で自分の顔を見た燕妃は、そこに映る自分に違和感を覚える。
端麗な顔立ち、神が妬く程の美貌。
そこにいたのは、中性的で華奢な青年だった。
「これが、俺・・」
その姿をディアスは痛々しく見つめていた。
本当の身体も記憶も、もはや彼にはないのだ。
何故なら、彼を燕妃に戻す為に、自分は彼を殺したのだから。
「おいで」
ディアスの言うままに近付いた燕妃を力強い腕が抱き寄せる。
「燕妃、余をまだ愛しているか」
高ぶる気持ちを、燕妃は知らないだろう。
この愛おしいさも、欲情も、今すぐ抱いてしまいたいこの気持ちを。
「僕を愛している?」
それは突然だった。
唇を重ね合わせると、積極的に燕妃が舌で唇を割り込んで、ディアスの舌を絡める。
ディアスはワインの味に、彼がワインを飲んで酔っている事に気付く。
だが、これは好都合だった。
寝台まで抱えて身を沈めると、燕妃の乱れた服を脱がし始める。
綺麗な素肌に、ディアスは喉を鳴らした。
「最高の快楽を味わうがいい」
迷わず燕妃自身を口に含んだ。
若々しい身体は感度がいい。
シーツを掴んで身もだえる燕妃の一番感じる場所を攻めてゆくと、燕妃は大きくしなやかな身体を反らし、簡単にに果てた。
「若いな」
唇の端で笑ったディアスは、生まれた姿になると燕妃の両足を割った。
そして熱い身体を燕妃の中に押し入った。
突然の事に正気に返った燕妃が、強くシーツを握り締めた。
「あぁッ!ディアッ」
もう快感で何がなんだかわからなかった。
「余が愛しているのはそなただけだ」
「うん」
後は果てるまで、いつまでも絡み合った。

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