そんな事があって、美優は学校に行くのが楽しくなっていた。
ただ、拓人との関係は依然として変わらず、あまり会話をしない日もあったり、何気ない会話を二言三言交わす日もあった。
そんな拓人も、遅刻をしてきたり、休んだりする日もちょくちょくあった。
2時間目の授業が始まったが今日も拓人が来ている様子がない。
美優は拓人の空席の机を見ながら、今日は遅刻なのか、休みなのかどっちだろう、とぼんやり考えていた。
拓人がいない日は張り合いが出ず、ちょっとテンションが下がり気味だ。
と、同時に拓人の休んだり遅刻したりする理由が気になっていた。
何かつかみどころのない拓人の心の闇が、こうした行為に顕れているような気がした。