姫乃苺の非日常3

ヒナィチゴ  2009-06-06投稿
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「はぁ……」

教室に入り、指定された席に座ると教師になる岡崎の話を耳に入れずに、あの美少女の事を考えていた。

先に言っとくが、そう言った感情は全くないからな、おい。

ただ、気になるだけであり、好奇心なんだ。

…それに……。

どっかで見た事のある顔だった。


頭を抱え、考え込んでいると、教師である岡崎先生(永遠の17才と言い張る37才。)が「自己紹介をするので、前から順番に立ってくださーい」と、言った。

廊下側の最前列の奴から自己紹介が始まり、皆が皆自己アピールをしていた。


そして俺の番が来て、席を立つ。


「旭中出身。や、夜神 竜牙。取り合えず、三年間よろしく頼む!」


……かなりの緊張口調にクラスメイトは楽しく笑ってくれた。「よろしく頼むってなんだよー」と突っ込んでくる奴もいた。

内心ほっ、として俺は席を座る。
拍手が鳴り止み、今度は後ろの席からガタッと立ち上がる音がした。


「…姫中出身。」

後ろにいる少女の可愛らしい声は淡々と言葉を発していく。

「姫乃 苺。

「あんた達、私に話しかけないでください。」

…………沈黙。


後ろから『ガタッ』席に座る音がした。



…………。


………………はぃ?

教室はただ沈黙に襲われた。

「つっ、次の人…」

沈黙を遮り、童顔音楽教師・岡崎は張りつめた空気を壊した。



俺は後ろを見た。


「――っ!?」

さっきの、美少女だった。

顎に手をのせ、ムスッとした顔で窓の外を見ている。

俺への視線に気付いた姫乃は、

「……」

無言で俺を睨み付けた。

その瞳には一切曇り無く、ただ真っすぐ俺を見ていた。


つーか…


恐い!!



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