─それからと言うもの、優也とは友達以上・恋人未満の関係が続いた。
優也と神崎さんが一緒にいる光景は、もう普通な事である。
初めは皆信じられない様子だったが、今では「お似合い」とまで言われている。
こちら側としては、少々胸が痛むが………
…でもある日、チャンスは飛び込んできた。
優也が神崎さんと喧嘩をした。
結構、深刻らしい。
「どーすんの?」
「んー…」
「女の子は謝ってほしいの!!」
「でも…こっちにもプライドってもんがあるじゃん!?」
「そんなもん捨てろ」
「無理!」
「即答かよ…」
優也は頑固だ。
だから、なかなか自分から謝る事もない。
「もう俺、終わりだわー…」
「は!?何言ってんの?…好きなんでしょ?」
「好き………多分。」
「なんで多分なの?」
「………お前がいるから。」