何もない週末
何度携帯を見ても一緒なのに
ただ早くこの週末が終わってくれる事を祈るだけ
貴方を待つ間
私の心は貴方で埋め尽くされる
日曜の夕方携帯が鳴った
貴方の名前がディスプレイに映る
すぐに出たかったけど一瞬恐怖が過ぎった
一週間前
この電話を取った時の事を思い出した
貴方ではなく奥さんからの電話
またそうであったらと思い躊躇した
結局着信が止まった
トラウマになっている
違う事を願いかけ直した
息を飲んで貴方が出てくれる事を祈った
聞こえて来たのが貴方の声でほっとした
『声が聞きたかったから』
その理由に安心した
貴方で良かった
そして貴方の声を聞けて良かった
やっぱり待っていたから
少しの会話
短いやり取り
私の声を選んでくれたから嬉しかった
貴方の着信一つでこんなにも寂しさは消える
貴方も私から離れられない
引き離されても私を掴もうとする
その手を私が強く握り返す
何度も繰り返されて行く事だとしても想いは消えない
こんな時
こんなにも貴方に会いたくなる
貴方の弱さも知っているから
貴方の背中に手を回し貴方を感じたくなる
いつかは離れないといけない時が来る
先に口にしたのは私だけど
離れられないと先に口にしたのは貴方だけど
多分離れられないのは私も同じ
同じ想いならこれから先もこうして寂しさも苦しみも埋め合って行けばいい