遊園地に行く日当日。
鈴は遊園地に近い為、待ち合わせの駅に早めに着いた。
(ちょっと早かったかな。)
携帯の時刻は集合時間の8分前を示していた。
改札の方へ向かうと、平日にも関わらず結構な人がいた。
(さすが国内最大の遊園地。)
と驚きながら歩いていると、
「よっ。」
と横から肩を叩かれた。
叩いたのは柚希。
「あぁ。」
と素っ気ない返答をする。
特に学校で話をするわけでもない。メールでの会話が中心的だった。
「…。」
「…。」
2人は無言のまま何も話さない。
しかし、無言とは言っても心の中は正反対。
鈴は無言ではあるものの、遊園地に心踊らせていた。
一方の柚希はと言うと、話題を探そうと必死になった挙げ句の無言。