七つ目の七不思議〜終〜

彩茶  2009-06-08投稿
閲覧数[745] 良い投票[0] 悪い投票[0]

「…ん?」
桜が目を覚ますと、葬式会場の椅子に横になっていた。
「夢だったのかな…。」
桜が立ち上がって会場を出て行こうとすると誰かに呼び止められた。
「…月島さん…だったわよね?」
桜が振り返ると直史の母親が立っていた。
「はい…そうですけど…。」
「あの…これ…。」
直史の母親は持っていた紙袋を差し出した。
「…?」
桜が中を覗くと数冊の本が入っていた。
「これは…?」
「昨日直史が何か書いてたのを思い出してね…」
直史の母親が取り出した紙には「月島さんに紹介する本」と書かれていて、その下には数冊の本のタイトルが書かれていた。
「…ありがとうございます…」
桜は直史の母親に一礼して会場をあとにした。

「ありがとう田神くん…本大切にするから…」
桜は紙袋を抱きしめた。
『幸せになってね。月島さん…』
直史の最後の言葉を思い出し、桜は涙を袖で拭った。
「約束する…幸せになるよきっと…」
桜は顔を上げて歩き出した。

〜終〜

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 彩茶 」さんの小説

もっと見る

ホラーの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ