お昼ご飯を食べ終わった後。
みんなは1つの乗り物の前で待ち合わせることにした。
「おーい!」
隼人と美智流が手を振っている。
「よう!みんな集まったな。」
柚希が早歩きで隼人たちの元へと行く。
鈴はというと、
心ここに在らずの状態。
今からこの乗り物に乗ることになるだろうが、この乗り物はというと、
お化け屋敷のようなものだった。
(はぁ…。)
さっきから30秒に1回は溜め息をついてるだろう。もちろん心中でだが。
「じゃあ全員揃ったところで乗りますか!」
(!?)
鈴が最も恐れていた言葉を、柚希は軽々と口にした。
それから一行は入り口へと向かい、席の並び順を決めることとなった。
「どうする?男女混合?」
話はほとんど柚希が仕切っていた。
席は男女混合となり、あとは組み合わせを決めるのだが、
(はぁ…。)
鈴の溜め息は入り口に入る前より頻度を増す。
鈴は幽霊は信じていないものの、お化け屋敷は大の苦手だった。
というより、驚かされるのが苦手。