月光に染まる魔王〜第十四話〜

へたれもち  2009-06-11投稿
閲覧数[525] 良い投票[0] 悪い投票[0]

なんだ…視界が…歪む?
身体が震える。
この感覚…
身体が軽すぎる…いや、
重力が感じられない。
だから、軽いとか重い
とかも解らないし、
重量の概念が吹き飛ぶ
感覚だ。
それにこの殺気は…
久しぶりだな。

「ほう、今の力は…
良いでしょう。私も少し
本気でいきましょう。」
男の雰囲気が変わる…
空気は重々しく、細かに
振動する。そこには、
殺気だけがあった、
笑いが消えて。
「楽しみですね…
こんな感覚は
久しぶりです、
楽しませて下さいよ?」
槍を片手に持ち替え、
真に向かって舞ながら、
近付く。風に乗るよう
軽く、鋭く、素早く
接近する。
真も動き始める。
一歩一歩…まるで、
地面があるのを確かめる
ように…
「貴方の望みはなんだ?
願いか?戦いか?」
真から殺気が消える。
「どうかしましたか、
声が震えてますよ?」
男は気付いてなかった…
この時、震えてたのは
真の声ではないことを…
やがて、真の動きが
流れるように動きだし、
その姿が歪んでいく。
「妙ですね…?
オーディン、念のため
男子生徒を集中攻撃
しますよ。」
再び、オーディンが
グングニルを持つ…
そして、同時に真に
襲い掛かる。
「これは…厄介ですね。
空気振動による障壁
ですか…。」
グングニルが真に接触
せずに、止まっている。
「ですが…視界に影響を
及ぼす程とは…
相当なものですね。」
空気の振動が止まり
黒いベールが
真の腕を包む。
姿勢を低くして
一気に接近し、
左足を軸に右腕で殴り、
身体を捻りハイキック
から回転し肘打ちし、
腕を掴み空中に
放りなげ、落ちてきた
ところに腹部を、
遠心力をつけて殴った。
「今のは惜しかった
ですね。もう少しで…
何…まさか…クックック
…狙いはそっちで…。」
真はグングニルを
掴んでいた…そのまま、
男からグングニルを
奪い、男を投げ飛ばして
グングニルを投げた。
「残念ですね、その程度
では当たりませんよ。」
グングニルが結界に
刺さり、真はそこに
向かっていた。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 へたれもち 」さんの小説

もっと見る

学園物の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ