翌日、晴れて球技大会が開催された。野球やバレーが盛り上がる中、バスケの決勝戦が始まろうとしていた「これから、一年二組対一年三組の試合を行います。」
審判である理科の笠松先生がコールして、刹那とサッカー部のGKである坂口がジャンパーで出る。空中にボールが放たれて、坂口よりも高いところで刹那がボールを弾いた。そのボールを翔人がキャッチしてボールをつく。
「翔人はPGか。」上から見ていた大和がつぶやく。ボールをつく翔人に付いたのは、サッカー部でスタミナ自慢の叶聡史だった。
翔人は目線に入った刹那にパスを入れる。刹那は坂口に体を預けていた。
「ガタイなら負けねぇ」
坂口がそう言うと、刹那はドリブルを1回つき、ターンした。坂口はブロックしようと飛んだが、それはシュートフェイクだった。 「させん!!」
亮介がカバーで飛ぶが、刹那は後ろに体を反ってシュートを放つ。ボールはそのままリングに入る。
「2人かわしてフェイダウェイ決めた・・」
翔人は味方ながら唖然としていた。それでも、試合はまだ始まったばかりだった。