俺は葵と別れたあと、家に帰らず家から少し離れたところにある商店街にいた。この商店街は昔は活気があったが今はその面影はない。夜になると誰もいないかのように静かになる。
『ちょっとやめてください!』
若い女が酔っ払いに絡まれている。
『俺と今からシースー食べにいかないか?』
酔っ払いが女に言った。
俺は面倒に関わりたくないからその場を離れることにした。
『ちょっとそこの若いの何見てんだよ』
酔っ払いが言ってきた。
『た、助けて!』
女が言ってきた。
逃げれない状況になった…。
『やめろ』
俺は仕方なく酔っ払いの顔面を殴った。酔っ払いは地面に倒れ込んだ。
『な、殴ったね。おじやにも殴られたことないのに!』
意味わかんねぇ。
『君、ひどすぎるよ!限度ってものがあるでしょ』
女が凄い形相で言った。
ますます意味わかんねぇ。何で助けた俺が責められるんだよ。
『ちょっと君何しているんだ!』
どこから現れたかわからないが警官が言った。
『何って、そこの女を助けたんだよ』
俺は言った。
『違います!私は彼に襲われたんです。そしてこの酔っ払いの人が私を助けようとして…』
お前、何様のつもりだ。