10の壁

のすけ  2009-06-13投稿
閲覧数[339] 良い投票[0] 悪い投票[0]

彼と私には10という隔たりがあった。

それは、歳のことでもあるし、身長差でもあるし、当時の収入を比較した数字でもあった。

その全てにおいて、私は彼を上回っていた。

10月01日生まれである私は、01月10日生まれである彼から、プロポーズを受けた。

それは付き合って、10ヶ月たった日のことだった。

この10という数字を、縁と見るか、隔たりと見るかは人それぞれだと思う。

私は…当時の私は隔たりだと感じた。

だから別れた。
彼が、この10を私のように隔たりと感じる前に。

彼は何度も説得に来た。
ずっと愛すると、気持ちは変わらないと。

嬉しくて泣いた日もあった。
でも、私の決意は動かなかった。

そして10年がたった。

先日、改めてプロポーズを受けた。

10年という月日は、彼を驚くほど成長させていた。

私は…?自信がない。

でも、今度こそ、彼を信じようと思う。
10は、きっと隔たりじゃない。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 のすけ 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
手軽に楽しむ贅沢
WHITE DIAMONDS


▲ページトップ