モノクローム?「完」

陣内  2006-07-17投稿
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『君、ちょっと署まで来てもらおうか』
警官が言った。

『何で俺が捕まらないといけねぇんだよ!』

どうなってんだ。

『真次君…どうしてこんなことしたの?』
葵が言った。

『違う!本当に違うんだ!』

『信じてたのに…。真次君のこと本気で信じてたのに…。』

葵のその言葉で涙があふれだしてきた。人に嫌われても平気だったはずなのに、井上のその言葉は俺の心に深く傷をつけた。

『真次君…さようなら』

『待ってくれ!行かないでくれよ。頼む!俺……葵のことが好きなんだ!』

『……その言葉、待ってたよ。ずっと。ありがとう真次君…』



『お〜い、そんなに寝てると牛になるよー』
葵が声をかけてきた。

『ゆ、夢…』

『何泣いてんの。悲しい夢でも見た?』

『あ、ああ。すげー悲しい夢見た』

『どうしたの?何かやけに素直だね』

『あ、ああ』

『何か言いたいことがあるんでしょ?』

葵に言いたいこと…それは…

『葵、後で話があるんだ……』

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