いつかまた〜19〜

友愛数  2009-06-13投稿
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その夜、ちさからメールが届いた。

【今日はありがとう。トーマに風邪がうつっていないか心配です。バイトも、遅らせてしまってごめんなさい】

もう人気も少なくなってきた叔父さんのバーで、そのメールを受け取った僕は、

【心配しなくていいよ。おかゆ、食べられた?ゆっくり休んで。おやすみ】

と送り返した。


しばらくして、

【ありがとう。おかゆ、食べたよ。プリンも。早く元気になって、みんなに会いたい。おやすみ、トーマ。本当にありがとう。】


ありがとう、を言い過ぎだよ、ちさ。俺はなんもしてあげられてない。

もっと、ちさの為にしてあげたい事はたくさんあるハズなのに、どうしたらいいのか、何をしてあげたらいいのか、俺は分からない。
もどかしい。

もし、この手に、ちさを抱きしめる事ができたら。
なんの躊躇いもなく、ちさの側にいる事ができたら。
こんな想いに、思い悩む事はなかったんだろうか。


翌日。

ちさは学校に来なかった。

まだ治ってないんだ…。


「ちさからメールきたよ。大分いいけど、まだ微熱があるんだって。今日休んだら土日挟むから、丁度いいかもね」

恋歌が言った。

回復してきたんだ…。安堵と共に、あと2日もちさに会えないんだ…。なんて気持ちが浮上する。

あぁ…

ちさの笑顔、見たい…。

「あ、あとね、響とトーマによろしく、だって。」

響と目が合う。

なんとなく、ふっと目をそらしてしまった。

なんでだ?


「そっか、じゃあ、月曜には来られそうだな」

響は何も言わなかった。



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