6. ・・・。
「奈々美〜〜〜!!!」
エリカが走ってやってきた。
「あぁ、エリカぁ〜どうしたのぉ?」
「ねぇ、ねぇ、奈々美ってさぁ、隆史君のこと諦めたっていってたよね?もうふっきれたんだっけ??」
「えっ、うん。なんで…?」
エリカはたくらむように言った。
「へへぇ、新情報ゲット!隆史くん、彼女できたんだってぇ♪♪おめでたじゃん!」
「えっっ…そうなんだ。」
なぜだろう、奈々美にはコーチがいる。奈々美はコーチがすき。
なのになんでだろう?なんで悲しいんだろうか。
部活へ行くといつものように三宅コーチがいた。
奈々美は三宅コーチが好きなんだよね…。今、奈々美幸せなんだよね?
三宅コーチは離れていったりはしない。だから、奈々美幸せなんだよ。。
幸せなはずなのに。なんでだろう。どうしてこんなに胸がいたいんだろう。
「奈々美ちゃん。今日送っていくよ。」
三宅コーチは帰り際に奈々美に行った。
無理やり言い訳をつけ、みんなを帰らせた後に奈々美はコーチの車にこっそり乗り込んだ。
「今日も、お疲れ様〜」
コーチが奈々美の気持ちの変化にも気付かず話しかけた。
奈々美が、コーチを見て笑うとコーチは奈々美の方に顔を近づけてきた。
「待って…」
奈々美がそういうとコーチは苦笑いした。
「ごめん。。じゃあ、行こうか。」
少し寂しそうに車を走らせた。
一瞬ね、隆史がみているような気がしたんだ。
そしたらね、すごく見られたくないって思ったんだ。
奈々美、どうしちゃったんだろう…?