ドアを開けるとそこには、達也と見知らぬ女の子がいた。
いや…まだ一緒にいたというならまだいいだろう……が…
達也がその女の子に覆いかぶさっていたからだ。
美奈
「……………な!?」
達也
「違うんだ!美奈!これは!!」
ヒビキ
「あの〜達也……手…どけてくれないかな……」
達也
「えっ……?」
ヒビキにそう言われ僕は左手に変な感触に触れていた。
僕がヒビキの方を見ると僕の手がヒビキの胸の上にのっていた。
達也
「ご、ごめん!!」
美奈
「にぃ〜〜に〜〜!!」
美奈の声で美奈の方に振り向くと美奈からただならぬオーラがひしひしと伝わってくるのがわかった。
直感……いや!!動物的本能がやばいと言っている!!
達也
「話を聞け美奈!!頼むから!!」
美奈
「にぃにの……にぃにの………アホ!!スケベ!!ド変態!!!」
そう言うと手に持っていた鞄をこちらに投げ付けてきた。
ドカッ!!
見事、顔面に命中。
僕は、その衝撃で机にぶつかり気絶してしまった。
10分後…………
美奈
「で……その人、誰?」
目が覚めた僕はリビングに降りて来てテーブルに腰掛けるとそう美奈に問いただされた。
さて……どう答えたものか……
達也
(うーん……シャドウスピリットって言っても信じないだろし…かといってヒビキの名前を出すわけにはいかないよな)
ヒビキ
(達也。今から私の言うことに合わしてくれる?)
達也
(えっ……うん…わ、わかった)
そう言うとヒビキは美奈に説明を開始した。
いったいヒビキはどんな風に美奈に説明するんだろう?
ヒビキ
「すみません美奈さん。実は私の方から家に行きたいと申したのです。
実は私は今、父から逃げていましてその時に達也さんに御自宅に匿ってもらったです」
美奈
「えっ……そうなの?にぃに?」
達也
「あ、ああ……そうなんだ!ハハハ……ハハ…」
なんともいい加減な説明であったがどうやら美奈は信じてくれたようだ。