いつかまた〜41〜

友愛数  2009-06-18投稿
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恋歌に話してみて改めて思った。

ああ、俺はバカだよ。

これじゃ、後にも先にも進めやしない。

自分で勝手にドツボに入って行ったんだ。


「でもよ?」

恋歌が口を開いた。

「相手に気持ちを伝えてしまったって事は、動き易くなったって事かもよ」

「…?どういう事?」

「だから、ちさはトーマの気持ちを知った訳じゃん?トーマは、『好きだから』こうしたい、ああしたいって素直に言えるようになったって事じゃん」

「でもそれ矛盾してんもん。俺、ちさに何も望んでないって言った」

「バッカだね〜。ちさにどうしてもらおう、じゃなくて、トーマがどうしたいか、を素直に言えるようになったんじゃん」

………。

俺が?
ちさとどうしたいか…?

「でも…ちさに迷惑かけたら…」

バコッ!

恋歌が俺のアタマをはたいた。

「いって!」

どーしよーもねーなーって表情で、恋歌は言った。

「好きだって言っちゃったんだから、そんな事いちいち気にしてる場合じゃないんだよ!ちさだって……トーマにそう言われて、どうしていいか分かんないんだと思うよ。真剣な気持ちぶつけられて、何もなかったようにできる子じゃないでしょ。無理して、普通に振る舞ってたんだよ…きっと」

俺は、本物のバカかもしれない。



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