「大丈夫?恋歌。ちょっと水とかない?」
恋歌の背中をさすりながら言う梨玖に、
「あ、ウーロン茶なら…」
ちさが辺りを見渡して、見つけたウーロン茶を差し出した。
「ありがと…」
恋歌はそれを一口飲んで
「大丈夫、大丈夫。歩けるよ」
と言った。
いや、絶対どっかで寝るだろ。
「俺、家まで送って行くわ」
「ホント?頼める?トーマ」
心配そうな梨玖。
「大丈夫、ちゃんと連れて帰るよ」
「いいぃよぉー。自分で帰れるって」
「全然大丈夫そうにないんですけど。方向同じなんだから、ついでって事で送られとけ」
「んんん〜…」
両手のひらで顔をゴシゴシする恋歌に
「ね、そうしてもらいな?一人は危ないって」
梨玖が言った。
「…分かったぁ……トーマよろしく…。でも送り狼は勘弁だからね…」
誰が!!