〜回想〜?
利夫「いよいよ明日出発だなあ〜」
幸子「うん。就職しないで、留学だから勇気いったけど、頑張るよ」
利夫「ああ、俺の夢は、俺が担当した洋楽アーティストが来日したら、幸子に通訳やってもらうことだから」
幸子「うん、お互い頑張ろうね!…でも利夫、無理はしないでね」
利夫「ああ、熱い性格は昔からだから、どこまで無理するかわかんないけど」
幸子「もう…でも、利夫のそうゆうとこが好きになったんだよ」
利夫「ありがとな幸子。俺も感動するアーティスト見つけられるように、頑張るからさ」
幸子「うん。手紙書くよ」
利夫「俺も。電話代かかっちゃうしなあ(笑)」
幸子「そうだね」
利夫は念願だったレコード会社の社員、幸子は子供の頃からの夢である、「通訳」になる為に留学の道に進む。
いつか、飲み会で、お互いの夢を語り合った。
自分の目指す道で、いろんな人と輪を広げてゆきたい。
そんな夢に、お互い意気投合して、付き合うようになっていった。
利夫「幸子、覚えてるか?飲み会の時に、俺に語った夢」
幸子「覚えてるよ。利夫に言ったもんね。辛くても頑張るって…夢の為に頑張るって」
利夫「そうだな。俺も、いつか認めてもらえるように頑張るよ」
4年前、利夫と幸子は、お互いを励まし合いながら、それぞれの道に進んでいった。
そして2年間、利夫はアーティストを売り込む基礎を、幸子は語学を、時折、お互いの近況を手紙でやりとりしていたのだ。
…そして、もうすぐ幸子の留学が終わる頃、利夫は、運命の曲と出会う。
頑張り過ぎたために、自分の命を縮めてしまった代償として…
先輩の秀が、何げなく口ずさんでいた曲…それを、誰かに歌ってもらうとゆう条件で、営業もしたっけ。
ある日の病室…利夫は自分の病気を、幸子に伏せたまま、手紙を書いていた。
「…と。終わった。なんでだろ?だんだん字書くのも辛くなってきた。…でも書きたいこと書けたからいいか…」
その手紙は、幸子へのラストメッセージだった。
自分が、いなくなっても、幸子には自分の道を歩いていて欲しい…2年後の幸子へ向けての。
そして、幸子へ、秀に向けて伝えて欲しいメッセージも添えていた。
だが、幸子も秀も別々の道を歩んでいた…