いつきちゃんは顔色一つ変えずにプレイをこなした。
「バレなかった?」
やっぱり気になる。当たり前だが、個室の中は見えない。
「向こうは不思議な感じで見てたよ〜」
いつきちゃんは、ニッコリ笑って言った。
「いつきちゃんも、頭の中で、先生〜とか言って楽しんでたんじゃない?」
言いかけてやめた。
この業界の女の子は、大胆だが心はとても繊細なのだ。
喜んで肉体を差し出す女性など、この世にはいないのだ・・・。
ルール違反
私はルール違反を犯した事がある。
お店の女の子に恋をしてしまったのだ。
名前は奈巳。
奈巳は背が低く、ギャル系の女の子。当時、アルバローザ?だっけかな?
ハイビスカス柄が流行っていたと記憶してるが、奈巳もそんな感じだった。
プラダのリュックもプレゼントした。
付き合いを進めるには、オーナー杉橋さんの許可が必要だった。
「杉橋さんに報告しないとな」
奈巳の顔色が曇った・・・。