眠れぬ夜は君のせい〜34〜

ユーリ  2009-06-24投稿
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その瞬間、電話の声が男に変わった。


『姉ちゃん、今どこに住んでんのや?関西か?携帯届けてやんで。』

この声…知ってる。


この声は佑典が電話で話をしていた人だ。


携帯を持つ手が震えだした。



佑典の携帯をどうしてこの人が持っているのか…。


三宮で拾ったと芝居をしてまで、私に掛けてきた理由…。


私の居場所を突き止めたいんだ。


『わざわざ丁寧に掛けてきてるんや、ちゃんと受け答えするんが筋ちゃうか?』


『判りました。今から警察に行って事情を話してきます。警察から折り返しその携帯へ連絡しますから。』


電話の向こうで何かをひっくり返したような音がした。


『姉ちゃん、ええ度胸しとんのぉ。この事は忘れへんで…。』


一方的に電話は切れた。


恐怖で手の震えが止まらない。


その時頭の中で声が聞こえた。


カミサマ、ボクヲスクッテクダサイ。



佑典の声だった。





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