―――指令―――\r
指名者―篠田悟
これより10分以内に腹筋を30回せよ。
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紙に文字が浮かび上がる。
「はっ?俺?」
悟はキョトンとしている。にしても…罰ってこんなもんなのか?
「やれよ!悟!!」
「ほらほら早く!!」
「早くしないと罰だよ!!!」
みんなして悟をからかっている。
「はぁ?ここで!?」
「勿論!」
今おそらくクラスの全員が悟を見ているだろう。
「ちくしょう…何で俺が………」
そう言いながらも悟は教室の後ろの方で腹筋を始めた。
「見んなよ!」
悟が顔を赤くして言う。
だが誰も目をそらそうとしない。
「チェッ!」
27…28…29…30………終わった…
―――確認完了―――\r
―――――――――\r
紙にはこれだけ書いてあった。
その時、ガラガラ―――\r
小沢が入ってきた。
「おーう何してる?そんな後ろの方に固まって?早く席着けよ〜!ホームルーム始めるぞ!」
みんな慌てて席に着いていく。
しかし誰も今の”紙”のことは誰も口にしない。
俺は言おうか迷った。
しかし小沢に言っても『下らないいたずらだきっと。そんないたずらにつきあってないで勉強しろよ』とか言われるのが関の山だ。
ゲームは動き出した―――