予感的中。
昼休みを終えて、3限目が合同授業って時、智と梨玖がやって来るなり、
「よ、トーマ、ちさと付き合う事になったんだって?」
と言った。
恋歌ぁぁぁぁぁぁぁ!
『あの野郎!』
って顔してた僕に、梨玖が
「なんで?いいじゃん、長年の片想いが実って良かったね」
と言った。
あ…
やっぱり、みんな知ってらしたのね……
恋歌…相談なんかには口が固いのに、こういう話になると、舞い上がって仲間に喋るんだよな…昔から。
幸い、ちさはまだ来てない。
しばらくすると、恋歌と共にやって来た。
「お前…」
恋歌に一言言ってやろうと思ったけど、
「何?」
ちさの手前、ぐっとこらえた。
「なんでもない」
この分じゃ、響の耳にも入ってるんだろうな…。
そう思ってたら、響がやって来て、何も言わず、通路の向こう側に座った。
なんか、響と顔を合わせづらい。
響は、こちらを見る様子もなく、真っ直ぐ前だけを見ていた。