いつかまた〜61〜

友愛数  2009-06-25投稿
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放課後、アトリエに集まった僕らは、クローバー畑を使うセットを優先的に作っていった。

そんな中、恋歌が

「あ〜、それにしても、今日はなんだかいい気分だよね〜。まさかトーマとちさが…」

言いかけたところを

「恋歌!」

遮った。

響は、黙々と作業をしている。

「なに?」

「あ…いや…」

「なによ〜…。あ、ここ、黄色より水色が良くない?空の色で…雲作ろうか?」

この無駄口がなければ、いい仕事すんのにな。恋歌。



作業するみんなを見ながらふと思った。


…みんな、響の気持ちには気付いていないのか…?


いや、俺だって確かめた事はない。
単なる仮定だし、推測でしかない。

でも、どうして、俺は響に後ろめたさを感じるんだろう。

響の横顔を直視できない。



響はその日から、バイトを理由に、アトリエに来なくなった。

細かい絵コンテは、家で作成して、時々恋歌に渡してきた。

授業で会う事はあっても、響は僕と恋歌から離れて座った。




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