〈木村さん、元気ですか?私は元気です。カズマがこの間会いに来てくれたよ。カズマはこんな私のそばにいたいと言ってくれた。でも、私は木村さんを好きだとカズマに伝えました。木村さん、カズマに私のそばにいてやってくれって言ったんでしょ?ありがとう。その言葉に特に意味はなくても私は嬉しかった。私の中で誰も木村さんの代わりにはなれないから…愛されてなかったとしても…いつかまた木村さんが本当に自分から誰かを愛せたら私はそれでいいの。もう、自分を傷つけたりしないでね。私、木村さんのそばに居れて幸せだった。ありがとう。〉
伝えたい事は沢山あって…なかなかうまく言えなくて…
一言で全てを伝える言葉があったらいいと思った。
1時間後に木村さんからメールが返ってきた。
《元気そうで良かった。赤井、お前には伝わってなかったかもしれないけど…俺はちゃんと愛してたよ。本当に愛しいと思った。もう誰も愛したくない、そう思ってたのにお前が治してくれたんだ。でも失いたくない一心でお前をどんどん傷つけてしまう自分が怖かった…お前だけが俺を裏切らなかったから…もし、この先俺の色んな事に整理がついて新しい出発をする時にお前がまだ1人なら…いや、なんでもない。とにかく、ありがとう。俺も幸せだったよ。》
そのメールを読んだ時、私はまた「待ってる」って言いそうになった…
でも今度は言わなかった。素直な気持ちを全て伝えるのが愛情だと思ってた。 でも時にはその気持ちが相手を傷つける刃物になってしまう事もあると知った。
私は少し大人になった。 気持ちを押しつけるだけの愛はもうやめた。
それからは普通に…
ただ普通に週に1度くらい木村さんとメールのやりとりをした。
そしてその半年後…
もう1つの罰を神様がきむに与える。