後悔

★さぼてん★  2006-07-19投稿
閲覧数[478] 良い投票[0] 悪い投票[0]

僕には家族がいます。
僕の父はいつも遊んでばかりいたため母とは離婚。
母が四人の兄弟を引き取り五人で暮らしていました。そんな中起こった事実…。
母は一人で働いています。まだ成人にも満たない僕たちを大人にするため。
大変な事は分かっていました。僕も馬鹿ではありません。
でも母はいつも笑っていました。だから僕たちも心では分かっていてもあまり考えず迷惑かけたり困らせたりしていました。
怒られなかったので調子にのっていました。
時には酷い言葉を浴びせてみたり冷たく当たったりしました。
それでも母は笑って許しました。
僕たちと一緒に出掛ける事が母にとっては一番嬉しいようで、よく僕たちは誘われていました。
ここへ行こう、あそこにも行ってみたい。と子供のように。
しかし僕たちも母と一緒に出掛ける事が恥ずかしい、かっこ悪い、と思う年頃であったため、あまり母と出掛けた事はありませんでした。
そんな母に、優しくしなくちゃ、とは常に思ってはいましたが気持ちと行動は裏腹に、迷惑を掛け続けていました。

そんな変わらぬ生活の中、一本の電話でそれまでの生活は一変してしまいました。

  『事故…!?』

何がなんだか分からず病院へ駆け付けた僕たちを、母は待っていてはくれませんでした。

僕たちを待っていたものは「死の通告」と「一冊の日記」。
日記には母の思いの全てが記されていた。

父をなくした僕たちに寂しい思いだけはさせたくない。どんなに大変でも僕たち四人が立派に自立するまではどんな事でもする。
そして…母自身が治る事のない病に侵されていた事。

僕は後悔した。
こんな立派な母を少しでも恥ずかしいと思った事。
結局優しくなんて出来なかった事。
母の病に気付かなかった事。。。

泣いても泣いても涙は止まらなかった。

止まる事はなかった。

晴れる事のない後悔を感じながら。。。。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ★さぼてん★ 」さんの小説

もっと見る

ノンジャンルの新着小説

もっと見る

[PR]
〇beauty hand〇
海外セレブに人気


▲ページトップ