一瞬の差である。光陰休むべからずの人間である。人間で居たければ働くべきだ。人間の政治でない。人間の政治は聞き飽きた。人間の政治は色を成している。一瞬で人間と判った。人間と理解出来ないまでも人間である。人間の行いに目覚めたのだ。
人間の行いに目覚めると人間は色を成す。恋愛しかり、人間の欲望を満たすに恋愛は飢えている。飢餓同然の体にしがみつき、人間の欲望の最たる決断をしなくてはならない。
人間の決断だから人間がすることだ。人間がすることで恋愛など忝ない。人間は自惚れている。自惚れが無かったら恋愛は、初めから無かっただろう。人間の行いにハメる。人間の行いに静めるのだ。
その事は、ひいては人間の欲望となり、カモシカや山羊など同然の暮らしだ。人間の暮らしに深いメスを入れる。人間の暮らしだから物憂げだ。人間は眩いばかりに人間に恋い慕う。人間に恋い慕う気持ちが恋愛だ。
恋愛と気付いたときである。人間の欲望に目覚めた。人間の欲望に取り残されたのだ。若者はゴーゴーへと忙しく、老人は哀れになるばかり。若者のゴーゴーは昨日始まったばかりではない。老人さえゴーゴーを知っている。深い安堵の気持ちと感慨を持ち出して、人間はこれから何処へ行くのか。決まってゴーゴーだ。老人の天国とやらも。
さて人間である事に疲れた。人間である事以上に恋い慕う。それは欲望渦巻く、都会というものへの懺悔だろう。人間は屍にはなれる。人間は屍以上には成れない。政治も一緒だ。屍を用意して人間を出すなら兎も角、人間を持ち出して、気まずい思いをするのはゴメンだ。人間は持ち出せない。人間を持ち出すとは金庫に頑丈なカギを取り付け、人間の欲望が回るように酒を振る舞うのだ。酔っぱらったらフタを開けて人間を見るのも悪くない。中から何が出るか楽しみだ。