私はこんな国、どうでもいいって思ってた。
だけど私が出会った人達が傷つけられて逝くのは許せなかった。
これが復讐心だって事が気付くのに随分かかったわ。
許せない、許せないわあの『政府』めっ!
きっかけはあの少年だったわ
『ここはエルバーシルシアという世界、この世界には7つの人種がいる
一つは、魔力を使う者
二つ目は、刃物を操る者
三つ目は、素手で格闘する 者
四つ目は、薬類を作るの に優れている者
五つ目は、生まれながら にして背中に羽が生え ている者
六つ目は、人の心が分か る者
そして
最後が、今全ての能力を持ちその能力が他より倍優れている者・・・
その者は龍である』
「何読んでんだ?」
「ウヒャ!!」
いきなり話しかけられたから変な声を出してしまった。
当然相手もびっくりして
「なんて声出してんだよ」
悲しい事に呆れられた。
「何だレオかぁ。もうっ驚かさないでよ!」
この男はレオ、刃物使いと心読みのハーフだ
「悪りぃ悪りぃ!で、何を読んでたんだ?」
「あぁこれ?これはエルバーシルシアについての本」
「俺達の住んでいる世界がどうかしたか?」
「ううんエルバーシルシアに住む七つ目の人種について調べてたの。」
「七つ目って、伝説の?」
「うん!」
するとレオは頭をかいて
「まぁいいけど、俺達はただでさえ政府に目を付けられてるんだから、厄介事はなるべく起こすなよ。」
「うん!大丈夫」
さっき私達が「政府に目を付けられてる」っていうのは、私もレオも他の人達より優れた能力を持って生まれたからだ。
だから私達は政府の手の届かない『離れ街』に住んでいる。
父も母も政府によって殺された。
そういう子が私達の他に4人いる
みんな訳ありで政府に目を付けられ、圧力をかけられている。
他の国民は私達の事を知らない、むしろ政府に逆らう不届き者とか『離れ街』に住む世の中のクズ、そう言われている。
政府が憎い
でも私達はまだ子供で何も出来なかった・・・
いや、何もしなかったの間違いかもしれない。