そしてクラスマッチ練習が始まった訳だけど…
「桜庭声出せーっ!!」
あぁっ早速怒られた!!たしかに下手だからそういうのぐらいはしっかりやらないと…
「合唱部だろーっ!!」
それはヒドイ!!合唱的な声で応援されたいか!?めちゃくちゃだよキャプテン!!
…と人が苦労しているのを高みの見物と言わんばかりに見ているユウヒが一番腹立つ!!
ところが2回戦目の練習試合の相手はなんと創君のチーム。
ラッキー♪もうぶっちゃけハプニングとか起きてよ。
「目ギラギラしてますよ。こわいこわい」
ところが…
天は私に味方した(?)。
ボールを必死に目で追っているが創君が大抵持っているので必然的に見ることになる。
ヤバいわーカッコいいわーなんて思っていたら、靴の紐踏んで―\r
バランス崩れて―\r
前にいた不幸な創君に―\r
がつんっ
―激突。鈍い音がした。
「いって〜」
キーンコーンカーンコーン丁度授業が終わった。
「大丈夫かー?桜庭と青山は一応保健室行ってこい。」
不毛だけどラッキー!!
「大丈夫?桜庭…なんかゴメン。」
保健室に行くまでの道で聞いてきてくれた。
「いやいや私が悪いんだって!ごめん、運動神経悪いし石頭だからさ〜…」
「1年生のときもこんなことあったよな。あの時は俺がぶつけたんだっけ!?」
覚えてたんだ…
保健室までの短い間に頭の痛さなんて忘れてしまった。自分が悪かったことまでぶっ飛びそうだった。
2人で冷やすために氷をもらったら創君は先に教室に戻ってしまった。
いつの間にかユウヒが側にいた。
「やっぱり保健室って『ろまんちっく』なんですか?」
うーん…どうなんだろ〜。「よくわかりません。好きになるのと、シチュエーションの大事さって。」
そんな風に意味深につぶやくユウヒも、もちろん浮かれていた私も、これから起こるささやか(であろうこと)なことなんて分かるわけなかったんだよね…