昼休み。
この日はまだ6月だというのにとても蒸し暑かった。
「萌衣ー、生きてるー?」
「うん、生きてる。」
「あ、そぉ?ザンネン。」
「ぅわ、ひどいー。」
「「あははははは。」」
緑川萌衣、中1
白井うさぎ、中1
ちなみに私は緑川萌衣
今思えば、きっかけはささいなことなんだなって思う。
でもその時は、あ、ここがきっかけだな、ってわかるはずがない。
だけどそれがいいんだって思う。
だってわかるよりわからない方がいいじゃん?
少なくとも私はそう思う。
ま、そんなことは置いといて、私はその日とんでもない後悔をしてしまう。
でも、この先の未来の私にとっては、この後悔が、とてつもない喜びに変わっていたことを、その日のわたしはしるよしもなかった。