君からの手紙〜39〜

YOSI  2009-06-27投稿
閲覧数[395] 良い投票[0] 悪い投票[0]

(女)「秀さんですか…あの人達の、ひっかかっている部分ですね?」
(男)「ええ…」
男の声は、かなりテンションが低く、質問には反応していたが、思いつめているようだった。
(女)「どうしたんですか?」
(男)「え?あっいやなんでもないですよ」
男は我に帰った。
だが、女は男が幸子が話しだすと悲しげな顔になるのを、見ていた。
そして、自分も勇一の気丈な姿を見ると、心が痛みだしていた。
今まで見てきたことは、自分が誰であるのか、なぜさまよっているのか…男はわかると言った。
とゆうことは、あの人達は、かかわりがあるようだ。
…もしかして。
(女)「あの、もしかして…」
(男)「はい」
(女)「今まで、聞きませんでしたけど、あの人達は、私にかかわりがあるんじゃないですか?」
(男)「…」
男は、しばらく黙っていた。
(女)「なぜ、答えてくれないんですか?」
(男)「すみません…」
絞り出すような男の声に、女は確信した。
(女)「…そうなんですね?」
男は、やっと頷いた。
(男)「はい…」
…でも、女は自分が誰であるか思い出せなかった。
しかし、何か感じていた。
それは、幸子が目の前にいる男に、かかわりがあるのではないだろうか?
だとすれば、再三男が幸子に向ける眼差しが、さびしげなのもわかる。
そして、幸子や勇一の言う通り、秀とゆう男がわかれば、きっと、いろいろなことが、わかりだす気がした。
そして、もうひとつ、彼らが口にした、見えない誰かの願いが、彼らを引き合わせたとゆうこと…
それは、もしかしたら、目の前にいる、この男なのではないだろうか?
段々と、自分の中の疑問が、はじけてくるような気がしていた。
だが、女は男の悲しげな眼差しが気になっていた。
一旦、質問をするのをやめた。
きっと、この男が、そして勇一が、様々なわだかまりを解決すると感じていたからだ。
また、女は、この目の前の男に、いつしかひかれはじめていた。
(女)「あの…続きを見ましょう」
(男)「ああ…そうですね。わかりました。いずれ…いずれ全て話します」
(女)「はい」
2人は、再び下を見た。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 YOSI 」さんの小説

もっと見る

その他の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ