この光もあの光もあなたや私を慰めるためにあるのなら
もう光を恐れるようなことはしなくていいように思うんです
照らし出すものは怖いけど
自分の醜さを知ってしまうから怖いけど
光はいつも温もりだから
怖さの分だけ優しさに触れることができるでしょう?
だから、ねえ
光を恐れないで
闇に逃げ込んだりしないで
きっとそれは勘違いだから
闇のほうが穏やかなことは確かだけど
闇が優しいことなんて一度だってあるわけないんだから
何もない、ってことなんだから
だったら鮮烈なその光を取って
一瞬で駆け抜けてすぐに消えてしまうその刹那を選んで
だって生命ってそういうものでしょう?
短いから美しくてあんなにも輝くの
だから光を見つめましょう
どんなにつらくても悲しくても
真っ直ぐなその瞳で
私の大好きなその瞳で
闇を切り裂いて飛び続ける夜空の星のように
きっと誰かの願いを運ぶから
誰かを慰めるためにあるのだから
だから光に名付けましょう
一番優しいその名前を
両腕の温もりのようなその名前を
自分より誰かのためにこそあるその名前を……
ただ、愛しい光、と。