いつかまた〜68〜

友愛数  2009-06-29投稿
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戦意喪失…とは、こういう気持ちを言うんだろうか。

響の気持ちにうっすら気付いてから、響も同じ気持ちなんじゃないかとは思っていた。

いつから、響がちさを想っていたのかは分からないけど、他のみんなが気付いていなかったって事は、それだけ響が表に出さないように気を付けていたからだ。


僕は、響を裏切ったかのような罪悪感を感じていた。

響に対して、闘争心を燃やしていた訳じゃない。

あるとしたら、それは僕自身の焦り。

ちさの気持ちが、響に傾かない為の焦り。



さっきのちさの言葉、響の言葉が、僕の中にあった、封印しようとくすぶっていた感情を呼び起こした。

『俺が好きだと言ったから、ちさは俺を意識しただけなんじゃないか。だって、それまで、ちさが俺をそういう目で見た事はなかったじゃないか』


ちさの、あの震える程の告白さえ、僕は信じる事ができなくなってしまった。

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