自分の子を一番に考える親…
その親の役目は…
友情を引き裂く事なのでしょうか…?
もし…それが親だと言えるのであれば、僕はこの世にあなたの子供として…生まれてきたくなかったです…。
「…なんで…龍吾にそんな事言うの…?」
「当たり前でしょ。あなたの事を思って言ったの。」
お母さんはなんて冷たいのだろう。
「お母さんは、僕の事…全然分かってない。」
「えっ?なにが?」
「龍吾は、僕が不良に絡まれていたところを助けてくれたんだ。お願い…信じて…」
「あなたにケガさせといて、助けたとか言ってる人は友達とは呼べないの。ねぇ分かる?そうやってあなたは騙されてきてるの。今まで何人騙されてきたと思ってるの?もう少し厳しい目で友達は作りなさい。」
「完ペキな友達なんて一人もいないんだ!」
「じゃあ何人…何人騙されてきてるの?」
「…でも…」
「でもじゃないの!もうあの子とは…」
「それはお母さんが判断する事じゃない!」
「私はあなたの事を考えて言ってるの!」
「友達は、お母さんの言いなりで作りたくない!」
「……」
「せめて1人くらい…1人くらい…作らせてよ…龍吾は…すごく優しい人なんだ。…信じ」
「信じられません!」
ロボットのような返事。
僕はもう呆れた。
「もう…いい…」
僕は、心の中である決意をした。