一也が亜樹の家に来なくなった…確かに毎日電話で話してるし、メールもしてる…でも亜樹は、寂しかった…一也が生活の一部分だったから、かなり大きな穴が空いた様な感じだった…
毎日泣いた…泣いても仕方ない事と思っても、気が付けば泣いてる状態だった…
もしかしたら、もう会えないのかも…そんな事まで考えだした…
そんなある日の電話で一也が、急に言い出した
「亜樹、前に約束してた温泉に行こうか?」
確か温泉は冬しか行かないって行って先延ばしだったのに…
「今年の冬に延びたんじゃなかった?」
「たまには亜樹とゆっくりしたいし」
「じゃあ、いつ行く…?」
「急だけど、来週は?」
「えっ!?早い〜予約してみるね」
残り一室空いてたので予約した…
「一也、予約取れたよ。来週末が楽しみだね。」
「天気が良ければいいね」
亜樹は、どうして急に一也が旅行に行こうなんて言い出したか、この時は分からなかった…ただ、嬉しいだけだった…