続き
「おい健二どーすんだよ」「俺に聞くなよ!」
西村は震えた声で俺に言った。
「私怖い」
一緒に来た女の子達は、顔を真っ青にして見えない何かに怯えていた。
「だからどーする!」
「誰かの悪戯かもしんないから・・・とりあえず歩こ」
正直、悪戯とかそんな事、全く思っていなかった。ただ幽霊を信じようとしている自分を、必死に否定したかった。
〜歩いて数分後〜
キー・・・バタン
「何?」
部屋の扉があいた音がした。
「何だよ何だよ?やっぱ幽霊かよ」
「幽霊なんかいるわ・・・」
ガシャン・・トコトコトコトコトコ足音!
すぐそこまで来ている!
カエラセナイ
やっと意味が分かった。俺達殺される。
「逃げるぞー!」
西村が言った。一斉に走り出す皆。あれ?足が動かない?
ウ゛ーウ゛ー・・・ナンデワタシガ・・・オマエダケデモゴロシテヤルヴー
足元から聞こえる。
足首に手を巻き付けている。
殺される!
「君!大丈夫か」
ハッ?俺はどーなったんだ?
「怪我はないか!」
怪我?血でもついてるのか?
濡れてる!背中がびっしょりと。
血がついていたのだ。