そんな事もあり、人々は[終わりの塔]に目を差し向けなくなってから1年紀が過ぎた頃のある朝、[終わりの塔]から黒い煙があげられた。
煙は瞬く間に空に舞い上がり、最初に上がりはじめてから24時間の時がすぎる。
次の日の朝がきても人々に朝の日差しが届く事はなかった。
南の大地は黒い煙に覆われた。
幸運にも[山賊]の砦がある[仕切りの山脈]のおかげで北の大地までには届かなかった。
[山賊]とは欲にしか目がない落ちぶれた人間の集まりで、しばし近くの村が襲われていた。
北の大地、[仕切りの山脈]の北にある[ウーベル村]もその被害にあっていた。
物語のすべてはここから始まる