いつかまた〜76〜

友愛数  2009-07-04投稿
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屋上にやって来た。

柵に手をかけ、

「なんだよ?まさか、ちさを諦めたとか言うんじゃないだろうな?まー、そっちの方が俺は助かるけどー」

ふざけ半分に言う僕を見て響は、ふっ、と笑った。


そして。


「俺、日本離れるわ。制作も終わったし。やっと、金も貯まった」


へ?


「フランスへ行く」


思いもよらなかった響からの告白だった。響は、全てにケリをつける…そのくらい清々しい顔で言った。

「な…んで。学校は…?」

「学校は辞める。向こうで建築の勉強に本腰入れる」

「………………急だな…」

「…急じゃないよ。ずっと前からそう決めてた。」


だから…
響はバイトを休まず頑張ってたんだ。
ちさを好きな気持ちを必死に隠してたのも、もしかしたら、この為だったのかもしれないな…。


黙り込む僕に、響は言った


「お前に頼みがある」

「頼み…?」


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