「大丈夫ですよ。少しショックが大きかっただけですから。」
先生が落ち着いた私と旭に優しく言ってくれる。
ふと表情を真剣にして先生は旭を呼んだ。
「旭くん、ちょっと。」
「…はい」
場所を変えてひよいに聞こえない様に話す。
「…ひよいさんの病気の事です。ひよいさんの病気は原因不明の病気だと言いましたね。」
「…はい。」
「…それは尚も変わりません。ただ、今分かっている事は…」
先生は目を伏せる。
決して良い事では無いとその行動が語っている。
思わず息を飲んでしまう。
「…死に至る病気です」
「え…?」
「長くても…一年。」
「何で…うわああ…」
「…旭…泣いたの?」
「ああ…少しだけな」
「…あたしがずっと隣にいるよ」
「…ありがとな」
(長くても一年…)
「ううん」
(ひよい…よろしくな…)