悪夢最終夜
その日は学校が早く終わった。
皆、恐怖で顔が青ざめていた。正直俺も怖かった。次は俺かもしれない。
あの子 あの子
あの子
誰?
赤木は思い出したからあーなった。
「誰なんだ?何で思い出せない?」
「吉岡さん?どーしたのさっきから」
「あっあー何でもない何でも」
美加さんの存在を、すっかり忘れてた。美加さんはクラスが違うから何にも知らないんだ。
「今度一緒に映画でも行こう」
「いいよ」
「じゃー後で連絡するね!バイバーイ」
〜夜〜
「誰なんだよ!あーイライラしてきた」
名前がでてこない。皆忘れてる。赤木は・・・思い出したから「あの子」の呪いか何かで殺された。信じられないけど、事実なんだ。そんな事を考えていたら、何だか眠くなってきた。俺は眠った。
ボクダヨ ナン゛デワズレタ? ハヤグオモイダセ ボクハ ボグハ 「あっ!思い出した」
じゃー俺も
赤木みたいに・・・
何も起こらない。
〜学校〜
「おはよう」
皆黙ってる?昨日の事が忘れられないんだ。
「やっと思い出したね」
ん?皆が一斉に言った。振り返ると、皆「あの子」の顔をしていた。
ア゛ーーーー
俺は逃げた。何故屋上に。行ったら赤木のように死ぬ。分かっていた。でも足が進む。
赤木もこんな光景を見ていたのだろう。
俺は落ちた。
あの子は、俺の親友だったんだ。
俺は親友を殺した。
もう・・・どうしようもない。
この恐怖は永遠に続く地獄だ。終わりなどない。
〜終〜