バスターズ!・第四十五話「期待」

博上 文  2005-11-19投稿
閲覧数[461] 良い投票[0] 悪い投票[0]

「ハァ・・・ハァ・・・くそっ、はなせ・・・!」

龍一はジョウの腕を振りはらい、自分の足で立った。腹が痛い。曲がり角四つ、ついでに急停止したときのも合わせ、合計五回の衝撃は、かなりこたえた。

「ハァ・・ハァ・・」
(いってぇ・・・)
龍一は腹を押さえた。

「だいじょぶ?」

ジョウが顔を覗き込む。
大丈夫に見えんのか?、と言いたかったが、その前に龍一はあることに気が付いた。

(こいつ・・・俺かかえて走ってたのに、汗かくどころか息一つ切らしてねぇ・・・)

むしろ、息を切らしているのは龍一の方だった。

「?」
ジョウは平気な顔で、不思議そうに龍一を見ている。
(しかも・・・あのスピード・・・『まぁまぁ』、でこんなに・・・)

龍一はジョウの体を見た。この細い体のどこに、そんなパワーが有るのだろうか・・・?

「おい、宮ノ陣。」

「あっ、ジョウでいいよ。ジョウで。」

「ジョウ、この部屋に入ればいいんだな?」
龍一は目の前のドアを指差しながら言った。

「そうそう、早く入ろ。」ジョウはせかすように答えた。

(いける・・・ここで・・・強くなれる!)

シュン

二人は、同時にブリーフィングルームに入った。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 博上 文 」さんの小説

もっと見る

ファンタジーの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ