放課後
貴博『どうしたもんか…』
望と一緒に帰る約束はした(?)もののどこで待ち合わせるか決めてなかった…。
これでは望も普通に帰ってしまうだろうな。
貴博『あ〜あ』
溜め息をつき教室の窓からふと校門を見てみる。
貴博『ん?』
あれ望じゃねぇか?
校門で背の低い限り無く望に似ている女子生徒が誰か俺をまっているかのように(自意識過剰)立っている。
ってこうしちゃいられねぇ。
俺は教室からクラウチングスタートを決めて校門へと全力疾走で走っていった。
貴博『石倉!』
望『え?あ、はい』
息を調えて。
貴博『待っててくれたんだね?一緒に帰ってくれるんだね?』
俺が聞くと望は顔を赤くして俯いた。
望『…は、はい』
いちいち男性理想の反応を示してくれる娘だ。
貴博『よし!じゃあ行こうか、手繋いで』
俺は手を差し出した。
望『ち、調子に乗らないでください…』
怒られた。
貴博『…ショックだなぁ』
心底ショックを受けたような顔をする
望『あ、いや、野中さんが嫌いって訳じゃなくてですね…』
ほら、すぐ慌て出す。優しい娘なんだろうな。でもね…
貴博『嘘は感心しないな』