「義春も近くに居るな・・・」朝紀は逃げるより先にそんなことを考えていた。
(臨戦体勢に入ってやがる。ロボットに体重移動があるかはわからないが恐らく右からくるな。)
考え終えたと同時にピエロが右から襲い掛かってきた!鋭い斬撃を放つピエロ!
(よし!ここをかわして斬る!)
ピエロの尖った腕を難なくかわし、朝紀の一線が胴を切り裂いた!
(浅かったか。思ったより力がいるな。だが動きは読めた!次は・・・左からだな。)
予想通り左から来たピエロの斬撃をかわした朝紀。
「ここだ!」
朝紀が刀を振りかざした!だが目の前には13体の死体しかない。その刹那、ピエロが後ろにいることが分かった。
「やられたよ。」
それだけ言うと朝紀は、胸にポッカリと空いた穴を手で押さえるようにして廊下に倒れていった。
「キャハハ?ハハ!ハ#ハ@」
廊下には不気味な笑い声だけが響く−
「もう、全然帰って来ないじゃない。朝紀のやつ〜!」未だ避難が完了していない避難通路でそんなことをつぶやいていた小夜。
−死体が14になった。