｢はぁ…｣学校を出てからﾕﾘはもう4回もため息をついている｡
何故なら今日迄続いていた人生初のﾃｽﾄ､つまり中学1年の1学期の中間ﾃｽﾄがあまり解けなかったからだ｡
｢きっと大丈夫だよ｡元気出して｣と､ﾕﾘに優しい言葉を掛け､微笑んでいるのはﾕﾘの幼なじみで､ﾎﾞｰｲﾌﾚﾝﾄﾞのﾙｲだ｡
｢ﾙｲ君あんたは頭いいんやから､どうせｵｰﾙ90ｵｰﾊﾞｰやろ｡同情はこくやよ｡｣と､言ったのは中学で知り合ったｱｽｶだ｡
｢ﾙｲはわたしを気遣かっているだけなんだから｣と､ﾕﾘは言い返した｡
そのころ3人の後ろでは､ﾕﾘの双子の弟のﾕｳｷと､幼なじみでｶﾞｰﾙﾌﾚﾝﾄﾞのﾐｻﾄが社会科のﾃｽﾄに出たﾓｰｾについて議論していた｡
数分後､5人はﾕﾘの家に着いた｡すると4年離れた高校2年生の兄のﾕｷｵが出迎えてくれた｡
そのまま5人は2階へあがり､2時間程ポテチをつまみながらゲームで遊んでいた｡
と､その時に18時のベルが鳴り3人が帰ろうとしていると､
｢夕飯は俺が作るパスタだけど食べて行くか?｣と､言い出した｡
3人共喜んで､家族と交渉し出した。
2分後には､みんな机に座りﾕｷｵのパスタを心待ちにしていた｡
5分程過ぎただろうか､良い臭いがしてきて､パスタとシーザーサラダが運ばれて来た｡
｢うわぁ良い臭い｣
｢美味しい｣
｢最高｣などと言いながら食べていると､
｢これ見てくれへん?｣と､言いながらｱｽｶは鞄の中を探し始めた｡
そして､あるものを取り出した｡
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